超短期 入学後6か月宅建士合格の秘訣を探る

2022年度宅建士合格者インタビュー

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2022年11月22日の宅建士試験の合格発表があり、1年生4名が一発合格しました。
今回、同年12月1日(木)に行われた合格者を囲む会の様子を紹介します。

  • なぜ宅建士をめざそうと思ったのか
  • 宅建士合格に向けてどのような取り組みをしたのか…
  • 合格のための学習のポイントなどについて

合格者たちに本音で語っていただきました。

※なお、合格者4名は全員20歳以上の学生です。
西原先生(司会者兼学園理事長):まずは、宅建士合格おめでとうございます。
本日は、皆さんの合格を祝うとともに宅建士試験を振り返って今後の人生に生かす学びについて、皆でシェアしたいと思います。
と言うのも、今回まずは試験合格の目標を達成できた訳だけれど、宅建士合格は、旅行に例えるとまだチケットを買ったのと同じようなもの。そのチケットを使ってどこに向かうのか、つまり、今後どのような進路を考え、そして、それを実現するためにどのような勉強をして就職していくかが重要になってきます。
今日は短い時間ですが、お互いにこの試験の合格を振り返って、今後も継続していく事、そして気持ちを新たに次の目標は何かを明確にしていきたいと思います。

難波先生(宅建士コース責任者):最後、本気になって取り組んでくれたので、合格に結びついたのかなって思います。それだけ頑張ってくれましたね。

金子さん:夏場、8月ごろめっちゃ弱音吐いてましたけど笑

西原:夏ぐらいに模擬試験やったでしょ?あのときの点数見たら、正直かなり厳しかったよね。

金子さん:厳しかったです。50点満点中30点くらいだったかな。

難波:中国からの留学生のみなさんは、日本語で宅建士を受けるというのが難しいですよね?

黃さん:そうですねー、難しいかったです。

西原:宅建士試験に出題される用語そのものが難しいでしょ?わたしたち日本人でもめちゃめちゃ難しいと思うけど…、漢字がヒントになったのかな?

JIANGさん:はい、漢字である程度意味がわかりました。

西原:試験会場行ったらいろんな年齢の人が受けてたでしょ?

JIANGさん:いました、60歳以上の高齢の方もいました。

西原:また、仕事をしながら勉強して受験する人も見かけたでしょう。みんな必要にせまられて受けに来てるんだよねこれから不動産業界に行こうという人はもちろんいるだろうけど、今不動産業界にいて、仕事柄、本当に必要だからとりたいっていう人もいっぱいいるからね。仕事をしながら勉強するのは大変だけど、これからの時代はそれが当たり前になるよ。

金子さん:実は、家に不動産屋さんが来ることがあるんですよ、家買いませんか?って。その時、その不動屋さんの営業の方に宅建士の資格を持ってるんですか?って聞いたら3回落ちてますって言ってました笑

西原:仕事しながら勉強は大変。だけど不動産で働いてる人たちは免除があってね…。

難波:5点免除ですね。(すでに宅建業に従事している方を対象とする免除制度)

西原:それでも不合格になるということは、それだけ難しい試験だということだよね、試験の問題と実務がぴったり一致しているかというと、そういうことではない。試験には独特のルールがあるから。この点については8月に「試験の極意セミナー」で皆さんに伝えましたよね。

難波:実務を知ってるから、多少は受かりやすいでしょうけれど、絶対に受かるということではないですね。
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高校卒業後に就職し、本校に再進学した金子さん。

なぜ、宅地建物取引士をめざそうと思ったのか。

金子さん:将来、土地開発の仕事やりたくてデベロッパー(用地買収と事業開発の不動産事業)の会社に就職したいと思って…。
いろいろ調べてたら宅建士って言葉が出てきて…。それでこの資格を取りたいと思うようになりました。

JIANGさん: 最初は大学院に行こうと思ってたんですけど、行きたい大学院に行けなくて…それで違う道に変えよう、資格をとろうと思いました。
最近、海外から日本で働き生活する外国人が多くなってきました。そこで今後は外国人の方の不動産の需要も多くなるし、SNSとかうまく活用していけばビジネスになるのではないかと考えました。それで宅建士を。
西原:なるほど、君も将来も日本で仕事したいって考えてるの?

JIANGさん:
はい、日本で仕事がしたいです。
難波:黃さんは将来どう考えているの?

黄さん:私は家族と一緒に中国から来日して、父が日本で貿易会社をスタートさせました。スタート当時は、父は全然日本語がわからなくて、相談する人も少なく開業するときにいろんな苦労があって…、その時に行政書士の人にいろいろお世話になりました。
だから私も行政書士になって、父みたいに困っている人を助けたいな…って思ったんです。
実は宅建士をとるかどうか迷ったんですが、父から行政書士も宅建士も両方持っていれば進路がもっと広がるとアドバイスを受けて、それで頑張って受験しました。
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上海から来日した黄さん
西原:中国から日本に来ている方たちを助けたいという気持ちで頑張ったということだね。

黄さん:
そうですね。

難波:
新井さんはどうですか?

新井さん:
大学卒業したら就職するつもりで内定ももらっていたんですけど、このまま就職していいのかなって疑問を持ち始めて…、なにか資格があればいいなって。

西原:
なんでそのとき宅建に興味を持ったの?

新井さん:
父から勧められたのがきっかけでしたね。

西原:
お父さんからはどんなアドバイスが?宅建はこれから伸びるぞとか?

新井さん:
いえ、現実的に手が届く難易度の資格だけど、すごい実用的なものといったら宅建士がいいんじゃないかって。

宅建士合格のために取り組んだことは?

難波:宅建士の試験ってみなさんが思った以上に厳しい試験だったと思うんですよね。そんな中で、自分でこんなことやったよ、こんなことに取り組んだよってのはありますか?

金子さん:
自分は、夏ごろに去年の本試験問題をやったときに30点だったんですよ。特に民法は2点で。席の後ろに中国人のJIANGさんがいたんですけど、JIANGさん4問くらいしか間違えてなくて…。それで家に帰って日本人なのにできない自分が情けなくてすごい落ち込んでたんですよ。学校では元気なふりしてましたけど、結構落ち込んでて…。
それからですね。それから朝早く起きて勉強するとか、夜中まで勉強するとか、めちゃくちゃ勉強しました。
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日本語・中国語・韓国語が話せるJIANGさん(左)
西原:民法がショックだったんだ。

金子さん:
はい、こんな点数が取れないもんかなーって、自分ではもうちょっと点数が取れると思ってて。それで危機感が高まって。またJIANGさんがすごかったから…。

西原:
勉強方法とかふたりで交換しなかったの?

金子さん:
あー、それはしなかったですねー。

西原:
そんなときは聞いたほうが良いよ。どんな勉強したらそうなるのか。それにしても点数急上昇だね。

金子さん:
月の夏の模擬試験をやってよかったですよ。あれがなかったら…。

西原:
そう、本番の試験みたいなのを数ヶ月前にやっておかないと、直前期にやったのでは遅すぎるからね。

難波:
では、JIANGさん。JIANGさんはかなり早めから過去問がんがんやってたね。

JIANGさん:
資格試験の勉強ってインプットとアウトプットありますが、みんなはインプットを大切にするんですけど、アウトプットをあまり大切にしないです。だから私は、たとえば講義を聴いてその直後に問題を解いて知識を固めるようにしました。それが大事だと思います。

西原:
素晴らしい!結局、点数にならないことやっても役に立たないもんね。だからどこが出るかということと、どこをどういう形で問われるかを知らないと駄目だもんね。
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難波先生:黄さんは?

黄さん:
私は勉強のスケジュールをテーブルの前に貼って、毎日何をやったか書いて、毎日の過去問の点数を書いて。

西原:
へー、それ写真見たいなー。

黄さん:
もう捨てちゃいました笑

西原:
捨てちゃったの?だめだよー自分の今後に絶対役立つのにー
難波:黄さんは最後の点数の伸びがすごかったんですよね。新井さんはどうですか?

新井さん:
何かやったことといえば、難波先生からいただいたレジュメをワードに写す作業をやってました。

難波:
あー自分なりにね。

新井さん:
自分にわかりやすいように、並び替えたりして。10月の2週間くらいはずっとそれをやってました。

西原:
それをまとめ直すプロセスで頭の中を整理できたんじゃない?

新井さん:
そうだと思います、あとは、JIANGさんが言ってたインプットとアウトプットの繰り返しです。

JIANGさん:
難波先生のレジュメの問題、めちゃめちゃ役に立ちました。

オンライン・オンデマンドの授業について

難波:それからぜひみなさんに聴いてみたいのですが、オンラインの授業やオンデマンドの教材とかあったじゃないですか。あれはどうでしたか?

金子さん:
自分はまったく支障なく使えて。良かったですよ。

西原:
授業を反復でもう一回聞くことってあった?それとも1回聴いたらもういいやって感じ?
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金子さん:難波先生は授業でよく大事なところに線引くんで、線引いたところを何回も見ることはしてました。自分としてはオンラインでも、いつもの授業を受けるのと同じ感覚だったので、全然抵抗はなかったですね。

西原:
全ての授業を通学型にすると通学時間がもったいない。みんなが卒業して新たな資格なんかをチャレンジするときって、たぶん学校に通うというよりは、例えば通信教育だとか、働きながら勉強するってスタイルがメインだと思うので。その学習スタイルを学生時代に身につけてほしい。学校の先生にやれーやれー言われてやるよりは、自分が自分の先生になったつもりで、しっかりと自分をコントロールできるような状態を学生時代に身につけることが、本当はみんなにとって一番の財産になるんじゃないかなって、思ってるわけ。

JIANGさん:
私はオンラインもいいんですけど、学校で授業受けるよりは集中できなかった。

難波:
お部屋の事情もあったんですよね。

JIANGさん:
周りがうるさくて。もうクレーム入れましたけど笑

西原:
そういうときは学校に来て受ければいいんだよ。

黄さん:
自分はときどきWi-Fiの調子が悪くて、うまくできないことがあったけど、それ以外は大丈夫でした。

新井さん:
率直に言うと、自分は不満のほうが大きかったです。

西原:
やっぱり学校に来たほうが良い?

新井さん:
いえ、オンライン授業でも問題はないんですけど、先生によってオンラインのスキルの差があって、チャットに気づいてもらえないとかとか…。

西原:
先生側のリテラシーも問題だね…。ごめんなさい。私からも先生方にオンライン授業などのスキル習得をお願いしておきますね。しかし、オンラインで自宅で受講できることでのメリットっていうのはあった?

新井さん:
もちろんありましたよ。来年からもっと良くなっていることを期待しています笑
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試験に合格して一番喜んでくれた人は?

金子さん:本人ですね笑 でも、母も喜んでくれましたよ。応援してるとは言ってたけど、本音はちょっと無理じゃないかなって思ってたみたいで、びっくりしてました。

西原:
嬉しいよ、そういう話が聞けて。

金子さん:
高校の担任にも報告したんですよ。まじか!ってびっくりしてました笑
友達にも嘘だろ!って驚かれました笑
西原:JIANGさんたちは?

JIANGさん:
私も自分がいちばん喜んでると思う笑

黄さん:
いちばん喜んでるのはおばあちゃん笑 めちゃくちゃ喜んでくれた。嬉しかったですね。

新井さん:
自分以外だと、姉ですかね。がんばってたからねって。両親はけっこうドライでした笑

次の目標は?

金子さん:やっぱり就職ですかね。あとFPとか、そういう資格も取りたいです。

JIANGさん:
私は行政書士と弁理士をめざしてます。

西原:
なんで弁理士を?なにかやりたいことがあるとか?

JIANGさん:
行政書士に合格していると弁理士試験の選択科目が免除されるので。特許事務所に入りたいとかはわからないですけど、就職の道をできるだけ広げたい。

西原:
なるほどねー、そうなると日本語と中国語ができるのはメリットだね。

黄さん:
私は最終的には自分の事務所を持ちたいです。行政書士の。

西原:
それは出入国関係?

黄さん:
そうですね、また外国から来た人が日本で住まいが必要ですから、宅建も役立ちます。

新井さん:
就職もそうですが、FPはやりたいです。最終的には不動産鑑定士をとって独立できればいいなとは思ってます。

これから宅建士をめざす方へ

金子さん:やっぱり毎日少し勉強したほうがいいと思います、復習とか。バイト終わったあととかはきついんで、30分くらいしかできなかったけど、それでもやってましたね。毎日勉強してました。

JIANGさん:
私はやっぱりアウトプットを大切にすることだと思います。一つの知識を覚えるためにひとつずつアウトプットするような。

西原:
だけど、全体像がわからないと勉強しづらいんじゃないかと思うんだけど、それは大丈夫?
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JIANGさん:過去問とかやるときも4つの選択肢じゃないですか、難波先生のレジュメはそれが整理されているので、それが良かったから大変役に立ちました。

黄さん:
私は最後までがんばることが本当に大事だと思います。試験前も、試験のときも。

新井さん:
難波先生のレジュメを理解できるようになれば、合格できると思います。はじめて見ると難しいけれど。
まとめ

このインタビューから皆さんで学んで頂きたい大切なことは

  • 宅建士の仕事を想像しながら、将来の自分の姿を重ねて「宅建士になりたい!」と強く思うこと。何事もなりたい自分を強く想像することが大切ですね。
  • 合格には、勉強する努力も大切だけれど、点数に結びつく努力、効率的な勉強法が大切です。
  • 勉強方法では、インプット(授業を聞く)よりアウトプット(過去問題を訓練する)が重要です。

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